― 永住権・帰化・子育て・お金の話を感情抜きで書く ―
はじめに|なぜこの話を書くのか
私は日本人で、妻は台湾人です。
国際結婚をしてから約10年、日本で生活し、子どもは3人います。
「台湾人と結婚すると幸せそう」
「国際結婚は価値観が広がる」
確かに、そういう側面はあります。
ただ、実際に生活をし、子どもを育て、制度やお金、国籍の問題に直面すると、
理想論だけでは説明できない現実 が見えてきます。
ネット上には、
感情的にどちらかの国を持ち上げる話や、
「愛があれば何とかなる」といった話が多いですが、
このブログでは、できるだけ 現実ベースで、冷静に 書いていきます。
台湾人と結婚して「良かった」と感じること
まずは、良い面から。
家族を中心に考える文化
台湾人は、家族をとても大切にします。
特に「子ども」「親」「祖父母」を含めた家族単位で物事を考える傾向が強いです。
実際、妻の親族では、
- 親戚一同が参加する親族LINEがあり
- 日曜日になると祖母の家に親族が集まり
- 中庭で親族の宴のような集まりが開かれる
という光景が、ごく自然にあります。
日本人からすると少し驚く距離感ですが、
この「つながりの濃さ」は、
うまく機能すると非常に心強いものでもあります。
ちなみに、宴といっても日本のように酒を大量に飲むわけではなく、
食事と会話が中心で、落ち着いた雰囲気なのも印象的でした。
「台湾人はお金に堅実」は必ずしも正しくない
よく言われる
「台湾人は貯金好き」「金銭感覚が堅実」
というイメージ。
これは 半分正解で、半分は誤解 だと感じています。
確かに、台湾社会全体としては、
- 不動産や投資の話に抵抗が少ない
- お金の話をオープンにする文化
- 将来設計を現実的に考える人が多い
という傾向があります。
しかし、個人差はかなり大きい。
私の妻の場合、
- パート代をそのまま使ってしまう
- 自販機で飲み物を買う
- コンビニでお菓子をすぐ買う
- 気づくと手元に一円も残っていない
ということも、正直よくあります。
「台湾人だから堅実」「日本人だから計画的」
そういった国籍ベースの決めつけは、あまり意味がありません。
結局のところ、
お金の感覚は国籍ではなく、その人自身の性格 です。
国際結婚では、
「文化の違い」よりも
「個人の金銭感覚の差」のほうが、はるかに問題になります。
親族との距離感は、日本基準だとかなり違う
台湾人の家族・親族との距離感は、日本とは明確に異なります。
- 親戚同士の連絡頻度が高い
- 家族行事への参加が前提
- 「集まること」自体が重要な価値
これは、
日本の「核家族」「夫婦単位」の感覚で考えると、
負担に感じる人も多いと思います。
ただし、
台湾側から見ると、それが「普通」であり「当たり前」です。
ここで重要なのは、
どちらが正しいかではなく、どこまで許容できるか。
国際結婚では、
相手の文化を「理解する」だけでなく、
自分の限界を明確にしておかないと、
静かにストレスが蓄積していきます。
永住権か、帰化か|現実的な判断軸
これは、多くの国際結婚家庭が必ず悩む問題です。
私自身は、
現時点では 永住権 を軸に考えています。
理由はいくつかあります。
子どもの国籍と手続きの現実
長女は、日本で出生後に台湾籍を取得しました。
ただ、その手続きは想像以上に大変でした。
その経験から、
- 次女
- 長男
については、日本国籍のみとしています。
特に、
男児の場合は台湾籍を持つことで兵役が発生する
という現実的な問題があります。
この点を考えると、
少なくとも子どもについては、日本国籍のみでよい
という判断になりました。
国籍は「思想」ではなく「制度」
帰化か永住権か、という話は、
どうしても感情やアイデンティティの話になりがちです。
しかし、
実際に直面するのは、
- 行政手続き
- 子どもの国籍
- 有事の際の立場
- 兵役などの制度
といった 極めて現実的な問題 です。
「どの国が好きか」ではなく、
「どの制度が家族にとって合理的か」で考える必要があります。
台湾×日本の子育て|両方の良い点と弱点
子どもを3人育てて感じるのは、
日本と台湾、どちらにも明確な長所と短所があるということです。
日本の良い点
- 安全性が高い
- 公教育の質が安定している
- 集団行動が身につく
日本の弱点
- 同調圧力が強い
- 出る杭を打たれやすい
- 自己主張が育ちにくい
台湾の良い点
- 自己主張を肯定する
- 競争意識がはっきりしている
- 教育投資に前向き
台湾の弱点
- 学歴・成果主義が強い
- 親の負担が重い
- 子どもが競争に疲れやすい
結局、
どちらか一方が正解ということはありません。
家庭内で、
「どの価値観を採用し、どこは切り捨てるか」
を意識的に選ばないと、
両方の欠点だけを抱えることになります。
「愛があれば何とかなる」は、やはり嘘
国際結婚において、
- 制度
- お金
- 国籍
- 子育て
- 老後
これらを 冷静に話せない相手 とは、
いずれ必ず行き詰まります。
逆に言えば、
これらを現実的に話し合える相手であれば、
文化や国籍の違いは、決定的な障害にはなりません。
このブログについて
このブログ jptwn.com では、
- 日本×台湾の生活
- 国際結婚の現実
- 感情論ではない制度・お金・子育ての話
を、
できるだけフラットに書いていきます。
次回以降は、
- 台湾人の家族観はなぜここまで濃いのか
- 台湾有事と国際結婚家庭のリスク
- 台湾人から見た日本社会の違和感
といったテーマも扱う予定です。
おわりに
国際結婚は、
決して特別でも、ロマンチックでもありません。
ただ、
選択肢が多く、考えるべきことが増えるだけ です。
知らずに選ぶより、
知った上で選ぶ。
このブログが、
そのための材料の一つになればと思っています。

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